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映画を見た記録です。映画評ではなく、個人的な感想。
ネタバレは気にせずに書いていますので、未見の方はご注意ください。

『監視者たち』


映画『監視者たち』公式サイト

とうとうこの日が来てしまった。

いままで、そうとうな数の映画を見ているが、観客が数人ということはあっても、貸し切りは未体験だった。でも、きょう劇場に行ってみると、5分前に入ったのに無人。上映開始まで、だれも入ってこず、とうとう貸し切りになってしまった。

正月2日から、うら寂れた映画館で、韓国映画なぞ見ようという物好きは、わたしだけだったらしい。

それはともかく、話をぴっちりしぼりこんだのが成功したのだろう、映画自体は楽しく見ることができた。

警察と犯人の力比べ、頭脳比べがゲームのように描かれ、その中で主人公の新人が成長していく。構造としてはスポ根ものだね。題材は犯罪で、暴力シーン、殺人シーンもいくつもあって、血も流れるが、そのわりには陰惨な印象はなく、さわやか。

さわやかな印象なのは、監視班のチームワークがとれており、人間関係のごたごたがなくて、上司もユーモアと情熱をもった暖かい人物として描かれているから、というのもあると思う。追い詰める側に迷いがない。

迷いがないのは犯人も同じで、罪悪感はいっさいなく、指令を成功させる、そして、捕まらずに逃げのびることに、すべての行動が最適化されている。

細かいカットの積み重ねもシャープで、主人公が自分の頭のなかの映像をさぐるシーンもスタイリッシュだし、全体にテンポがよい。

とまあ、実によくできた映画なのだが、それだけに陰影というものがまったくない。

ドロドロして血なまぐさい韓国ノワールを見慣れているからか、若干くいたりない感も残った。

しかし、韓国映画ってトイレシーン好きやなぁ。ハン・ヒョジュの放尿シーンなんてものが、エッチな文脈じゃなくてギャグに使われるというのもすごい。